ベトナムの米粉を使った料理

はじめに

日本人も米を多く食する民族として知られていますが、意外にも一日に三度米食をするようになったのは外国の米が輸入されるようになった明治時代、もしくは第二次世界大戦後の時代からです。ではベトナムはと言えば日本以上の米食の文化であり現在も米粉などが多くの料理の原材料となっています。そこで今回はベトナムの米、及び米粉でできる料理に焦点を当てご紹介したいと思います。

ベトナムの米料理の特徴

ベトナムの米料理はインディカ長粒種やウルチ米、モチ米などが料理別に用いられます。最初のインディカ米は米粒が細長くて粘り気がなくパサパサした食感が特徴的です。

ベトナムではその食感を活かしてチャーハンにしたり、米を細かくした砕き米と呼ばれるものに豚肉や目玉焼きを添えたコムタムという料理などに用いて食べます。

ウルチ米は日本人が普段食べている一般的な白米のことで、チャオと呼ばれるお粥にしたり、炊き込みご飯のコムザンと呼ばれる料理にしたりします。

もち米は日本ではおこわなどに使用される粘り気のあるお米ですがベトナムでもよく食べられるお米で、チマキやお菓子などにされることがよくあります。

ベトナムの米料理は北部の方が炒める、揚げる、南部が生春巻きなどの生食が多いなどの違いがあるものの、米が食の中心ということもあってか非常にその種類は豊富です。

ゴイクオン、チャーゾー、バンイセオ

ベトナムではライスペーパー(バインチャン、バインダー)と呼ばれる米の調理方法がよく用いられます。

これは石臼でひいた米粉を水で溶きその後、布を張った蒸し器の上に円系に広げ固め天日干しにしたものです。

ライスペーパーにはゴマを入れたりキャッサバ(タピオカ)を入れたりすることもあるようです。

これは屋台などでもよく見られるものです。ライスペーパーは濡れた布に挟む、霧吹きをして再び湿らせるなどすれば、野菜や肉などを巻いて生春巻き(ゴイクオン)になり、もしくは具を包んだ後に揚げれば揚げ春巻き(チャーゾー)などの料理になります。

またこれはホーチミンの名物でもありますが、米粉をココナッツミルクと卵、ターメリックなどと一緒に溶いてパリッと焼き、それをもやしやエビなどを挟んで食べるバンイセオという料理があります。

これはハーブと生野菜などと一緒にたれなどをつけて食べます。

ベトナムのお粥

ベトナムでは米粉を使った巻料理、麺料理の他にもお粥が良く食べられる定番の料理です。

街中でも至る所にお粥専門の屋台やお店が見られます。ベトナムではお粥はチャオと呼ばれ、朝食などでよく食されます。

自分流に調味料やトッピングをして好みの風味にするのがベトナム流です。味付けについてはライム、酢醤油のようなもの、チリなどの辛めの調味料などを加えます。

お粥の具はクァイと呼ばれる揚げパンをつけたり、お肉、貝、魚、野菜、モツ、チキン、豚肉、卵など様々な食材を入れて食します。

中にはアヒルの血のゼリー、豚の内臓肉など日本人には少々、グロテスクに思えるトッピングもありますが、見た目に反してクセもなく食べやすいそうです。

まとめ

いかがでしたか?ベトナムは米が主食の中心ということもあり、実に米料理が豊富です。
現地に行った際はぜひいろいろな米料理を体験してみてください。日本とはまた違う米の美味しさが発見できるでしょう。