ANZ、新韓銀行ベトナムにリテール事業を売却

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)はベトナムのリテール事業を韓国の新韓銀行ベトナムに売却する契約を締結しました。
オーストラリアの機関投資家は、今後ANZはベトナムで制度金融に注力していくだろうと発言しました。
オーストラリア・ニュージーランド銀行として知られているANZは、今年末までに譲渡が完了する見込みとの声明を発表しました。

新韓銀行ベトナムは、韓国とニューヨーク証券取引所に上場している韓国の新韓金融グループの一員です。
ANZの国際部門のグループエクゼクティブであるファハン・ファルキ氏は、ANZのリテール事業の売却は、銀行業務を簡素化し、資本効率を改善するための戦略に沿った取り組みであると説明しました。
この売却により、ANZはアジアでの最大の事業となっている制度金融に資源を集中させることができます。
ファルキ氏は、「当社はベトナムで長い歴史を持っており、同国での制度金融事業を通じて当社のプレゼンスを維持し、メコン地域の法人顧客を引き続き支援していく」と述べました。

また、「新韓銀行ベトナムとの契約には、ハノイとホーチミン市にある8つの支店すべての譲渡が含まれており、すべてのリテールスタッフも引き継がれることになっています。そのため、顧客業務のスムーズな移行を確実に執り行うことができます。また、顧客の皆さまにとっては、大きな成長計画を有する新韓銀行のリテール銀行に加わる素晴らしい機会を提供することができます」とファルキ氏は加えました。

売却されるリテール事業は、ベトナム国内で125,000人の顧客にサービスを提供しており、貸出資産は320百万豪ドル(240.6百万US $)、預金は800百万豪ドル(601.5百万米ドル)です。
ANZは、ベトナムでの新韓銀行ベトナムへのリテール事業の移管を2017年末までに完了する予定です。
ANZは制度金融事業を、アジアの15の異なる市場に展開しており、事業金融銀行として、2016年にグリニッチ・アソシエイツによってアジア地域のトップ4位にランクされました。

ベトナムでのANZのリテール事業の売却は、2016年10月の5つのアジア諸国におけるリテールおよびウェルス(富裕層向け)・ビジネスのシンガポールDBS銀行(The Development Bank of Singapore Limited)への売却に続くものです。