ベトナムの麺料理

はじめに

ベトナムは米が主食の国ですが、その米は加工することで様々な麺料理に変わります。
日本でも近年知られているフォーや、ブン(ビーフンの一種)などもその一例です。

そこで今回はそんなベトナムでよく食べられている麺料理についてまとめました。

ベトナムの地方ごとに特徴的な麺料理

ベトナムは南北に長い国土であることや、54もの民族が共存して暮らしていることなどから、北部と南部において同じ国であっても文化や食事の好みなども異なっています。

ベトナムでよく食される麺料理も同じで、近年は袋麺、カップ麺などの普及で国土全体に様々な麺料理が行きわたるようになったものの、やはり場所によって名物の麺が違うようです。

例えば日本人もよく知っているフォーは、北部のハノイの名物ですし、ブン(ビーフンの類)の代表的な名物料理は中部の都市フエのものなどが有名です。

ベトナムの代表的な麺料理フォー

ベトナムの麺料理と言えば日本人はフォーをイメージする人が多いのではないでしょうか。どちらかと言えばベトナムの人はフォーを自宅で食べるというよりは外で食べられる馴染のある外食として捉えていることも多いようです。

フォーは麺料理ではありますが、元々の材料は米粉であり、春巻きなどに使われている皮を麺状にしたものです。

日本人にもなじみ深いフォーと言えば汁に入った麺料理であり、現地ではベトナム語でフォー・ガー(鶏肉)フォー・ボー(牛肉)を入れたり煮込んだりし、そこにフォーを入れて食べたりします。

他にもエビがたくさん入ったフォートムという名前の料理や、南部ではフー・ティウと呼ばれるフォーと同じ作り方ではありますが、よりコシのある麺となっている料理などがあります。

また、汁に入れるタイプのフォーだけではなく、フォー・ボン・ヌンと呼ばれる汁のないタイプの料理もあります。

これは焼き肉、生野菜、香草、ピーナッツなどをフォーと一緒にヌック・マム(小魚を発酵させた調味料)と和えて食べるものです。

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ブン(ビーフンの一種)

ブンは日本ではビーフンと呼ばれる麺に近いものです。ではビーフンとは何が違うのかと言えば、ブンは一般的には米粉を水で溶いた状態のものをところてんのように小さな穴から押し出して作りますが、通常のビーフンはこれを乾燥させてから料理に使うところを、ブンはその過程を取らず生のまま料理に使用されることが多いという点です。

ブンはフォーよりも値段が安く作り方も簡単であることからベトナムではフォー以上に親しまれている麺であるとされています。

ブンを使った料理ではベトナム中部にあるフエという町のブン・ボー・フエなどが有名です。ブンは(ビーフン)、ボーは(牛肉)で、現地風に訳すとフエ風牛肉汁ビーフンという意味になります。

味は牛肉ダシに調味料としてレモングラス、赤唐辛子などが入った酸味とピリッとした辛さのある料理です。

具にはベトナム風かまぼこ、牛の腿肉、空芯菜、香草などが入っています。ブン・ボー・フエの麺は太目でモチモチした食感です。

また、ブンを使用したものとしてはブン・チャーという名前の料理があり、ブンを肉団子、豚バラ肉、香草などと一緒にヌックマムや酢で作ったつけ汁に付けて食べたりします。

これはベトナム風の冷やし麺といった感じの料理です。他にもブンは生春巻きの中身として使われたり、網焼きした豚肉、香草、野菜、タケノコ、山菜などと一緒に茹でたブンをヌクチャム(たれ)で和えて食したりもします。

他のベトナムの麺料理

フォーやブンはベトナムでも代表的な麺ですが、その他にも古都ホイアンの代表的な麺であるカオラウ、ミエンという春雨麺、タピオカを原料としたバインカン、ベトナムでは珍しい小麦粉を使用したミーなどがあります。

まとめ

いかがでしたか?ベトナムにはよく知られている麺以外にもまだよく知られていない麺料理もあるようですね。
ぜひ旅行に行った際にはこれらも珍しい麺も食べてみてください。