ベトナムの肉料理

はじめに

ベトナムでは米や魚がよく食べられますが、肉料理も意外にも豊富です。ベトナムでは鶏、アヒル、ハト、ヤギ、カエル、豚、牛などの様々な肉料理を食べます。

中国と同じ様に鳴き声以外は全ていただくと言われるほどすべて調理して食べます。

ベトナムでは焼き鳥が人気、串焼きも

ベトナムの人は焼き鳥を非常に好みます。ベトナムでは焼き鳥はガーフォンと呼ばれる料理で、鶏肉も歯ごたえのある良質な地鶏などを好んで食します。

焼き鳥は屋台で食べるのが一般的で、甘めのタレに漬けられた鶏肉の部位(モモ、手羽、砂肝)などが見られます。

焼き鳥以外にもティッ・ロン・シエン・ヌンという豚肉の串焼きや、ガーシェン・ヌン・ソッ・ダウ・フンというピーナッツソースをからめたチキンの串焼きなどもあります。

鶏の肉だと思ったらカエル肉であったということもあるようです。カエルの肉はフリットや唐揚げに調理されたりします。鶏肉よりも栄養豊富であるということです。

異国の文化が融合した煮込み料理

ベトナムはフランスなどに一時期統治されていたこともあり、料理にも外国の文化の影響が見られます。

例えばベトナム風のビーフシチューである、ボー・コーという料理は、通常デミグラスソースが使用されるところを、替りに牛骨のスープとトマト、野菜、ミント、バジル、ハーブなどを牛バラ肉と一緒に煮込んでルーにした料理です。

また、ベトナムのチキンカレーである、カリー・ガーもやはりトマトを使ったカレーです。ターメリック、コリアンダーなどのスパイスが特徴的なカレーで、日常的にもよく食べられています。

食卓、大衆食堂、旧正月などに食される肉料理

ベトナムの家庭で食べられる肉料理には、ガーソット・メという料理などがあります。

これは蒸した鶏肉に甘酸っぱいタマリンドソースをからめて食べるベトナムの一般の食卓でもよく見られる料理で、大衆食堂などでも見つけることができるメニューでもあります。

また、テトと呼ばれるベトナムの旧正月の日にはティッ・コー・チュンというゆで卵入り豚角煮を食べたりします。

肉は柔らかくて、卵にも味が染みている大変美味な料理です。

ベトナムでは牛肉よりも豚肉の方をどちらかと言えば珍重する風潮があるということですが、これは中国の文化の影響であると言われています。

さらにこの料理に近い豚肉料理ではティッ・コー・ヌックドーゥーアと呼ばれる、豚ロース肉とゆで卵をココナッツジュースで煮込んだ料理があります。この料理はベトナムの食卓の定番のおかずです。

北京ダックもベトナム風

ベトナムにも中国の食文化の影響なのか北京ダックがあります。このベトナム風北京ダックはヴィッヌオン・バイン・バオと呼ばれます。

中国のものと違うところは、あちらが皮をメインに食するのに対しベトナムでは身まで余すことなく食します。
(*中国も身も食べますが、コース料理だと含まれないことが多いです。)

これはお皿にのっている饅頭と一緒に食べます。このように異国文化の影響で根付いた料理もベトナム風にアレンジされているところが面白いところです。

まとめ

いかがでしたか?ベトナム料理の楽しみ方として、本家の料理との違いを比べてみるという方法もあるでしょう。
ぜひ記事を参考にしてその違いを発見してみてください。